SL鉄道模型転車台電動化(自動反転装置編)
2013年2月27日
SL鉄道模型の転車台ですが転車台手前の
自動停止装置
と転車台電源の
プッシュスイッチへの変更
でかなり操作がしやすくなりました。
しかし転車台での車両の入れ替え操作は結構複雑で間違えると待避線と反対の車止めに激突してしまいます。
そこで転車台コントローラーに反転装置を追加しました。
これで転車台内の車両の進行方向を自動的に切り替えようという訳です。
転車台の進行方向にはある法則があります。
転車台に引込線から車両が入ってきたします。
車両を待避線に進ませるため転車台を待避線に接続します。
この時転車台には車両があるので車両の進行方向は待避線側となります。
次に待避していた車両を転車台に進ませるため転車台を違う待避線に接続します。
この時転車台には車両がないので車両の進行方向は転車台側となります。
この車両を本線に進ませるため転車台を引込線に接続します。
この時転車台には車両があるので車両の進行方向は引き込み線側となります。
すなわち進行方向は転車台の接続を切り替える度に進行方向が待避線側、転車台側と交互になります。
転車台内で何回、車両を入替えても接続線を間違えない限りこのパターンは繰り返されます。
転車台の接続操作が奇数回の場合は待避線側、偶数回の場合は転車台側に切替えればよさそうです。
なお回数は車両が転車台に入って来た時、すなわち転車台の接続が引込線(1番線または5番線)に切り替わった時からカウントします。
また車両が1番線から侵入した場合はコントローラーのの進行方向が反時計回りになっているはずで転車台内のコントロールも反転する必要があります。
このためた1番線に接続した場合は回数を2からカウントします。(奇数偶数の扱いが逆になる)
転車台から出る時に入ってきた時と同じ引込線から出したい事があります。
この場合も反転装置で正しい進行方向で進ませる事もできます。
この場合は車両の進行方向を入ってきた時に対して反転させる必要がありますが、コントローラーの進行方向と反対側に車両が進む事になります。
転車台以外での操作に矛盾をきたすので転車台から出る場合は必ず正転(コントローラーの進行方向のまま)になるようにしています。
従って同じ引込線に出る場合は通常の操作のようにコントローラーで進行方向を切り替えるようにしてください。
反転装置にはリレーを2個使います。
このリレーを組み合わせて主電源の停止、前進、後進を制御します。
転車台の電源はこの主電源から分岐させる必要があります。
コントローラーの転車台の電流と逆の流れになる場合があるので注意してください。
なお転車台の電源操作は
プッシュスイッチ
の方がやりやすいと思います。
この2つのリレーで停止もできるので
センサー
のリレーはこちらに置き換えられます。
なお本装置はセンサーがなくても機能します。
リレーの配線は
NATOCのコントローラ
と同じです。
実装ですが実はリレーの手持ちがなかったので先日作製した
ARDUINO版のインタフェイスボード
を使いました。
今回の配線図はNATOCの列車制御のリレーと同じ出力ピンを使っていますのでそのまま使えます。
転車台コントローラーのDC電源をこのインタフェイスボードの主電源から取るようにしました。
転車台コントローラーのリレーはそのままですがこちらのリレーは働かないので常時接続された状態になります。
スケッチは
転車台用
の物を拡張しました。
int torque_off = 1000; //トルクオフの延長時間(ミリ秒)トルクオフにしない場合は0に変更
boolean direction_control = false; //方向を制御する時はtrueに変更
本機能を使う場合はdirection_controlにセットする値をfalseからtrueに変更してください。
転車台電源を入れてもすぐに車両が動き出さない事があります。
これは転車台が回転している時は車両が動かないよう主電源を切っているからです。
この時間をなるべく短くしたい場合はスケッチのtorque_offの値を小さくしてみてください。(あまり小さくしすぎると回転が途中で止まる事があります)
実際に動作させた動画です。
転車台の接続線の番号を間違えない限りは正しい方向に切替えてくれます。
自動停止、プッシュボタンに加えて今回の機能を追加したので転車台の操作は大分楽になりました。
マニュアル操作の機能に関してはこれで完成といったところです。
なお今回のような改造を行うと転車台を破損してしまったり動作不良になる場合がありますのであくまでも自己責任という事でお願いします。
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